因勢利導
読み方
いんせい りどう
意味
物事の情勢や成り行きをよく見極め、その勢い・条件を利用して、自分にとって有利な方向へ導くこと。状況に応じて柔軟に方策を講じ、目的の実現につなげることをいう。
由来
中国前漢の司馬遷が紀元前1世紀ごろ(およそ前91年ごろに完成)に編んだ『史記』の「孫子呉起列伝」にある「善戦者、因其勢而利導之(善く戦う者は、その勢いにより、これを有利に導く)」に基づく。戦いにおいて敵味方の勢いを見て有利に導く意から、一般に情勢を利用して導く意となった。
分類・構成
備考
主に文章語・硬い表現として用いられ、「因勢利導する」の形でも使う。単なる日和見ではなく、情勢を的確に読み、その力を活用して目的へ導くという戦略的な含みがある。
誤用・混同注意
- 「因性利導」と書くのは誤り(正しくは「因勢利導」)。
- 「因勢利道」と書くのは誤り(正しくは「因勢利導」)。
例文
- 市場がオンラインへ移行する勢いを因勢利導して、同社は新たな販路を築いた。
- 交渉では相手側の関心の高まりを因勢利導し、早期の合意形成を図った。
- 市長は住民の自発的な活動を因勢利導して、地域再生の事業へと発展させた。
類義語
- 臨機応変
- 随機応変
- 因機立策