因利乗便
読み方
いんり じょうべん
意味
有利な条件や好都合な機会にうまく乗じて、目的を達成すること。「因」はよる、「利」は利益・有利な条件、「乗」は利用する、「便」は便利な機会・都合を表す。情勢の利点を見極め、機を逃さず活用するという意味である。
由来
中国・前漢の政治家・文学者である賈誼(かぎ、紀元前200年ごろ~紀元前168年)の文章『過秦論(かしんろん)』にある「因利乗便、宰割天下、分裂山河」に基づく。秦が有利な情勢と好機を利用して、天下を勢力下に置いたことを述べた表現である。日本では漢文由来の四字熟語として用いられる。
備考
主に文章語・漢文調の硬い表現で、日常会話ではあまり用いない。「有利な状況を利用する」という意味のため、文脈によっては打算的・日和見的な響きを伴うことがある。
例文
- 市場の需要拡大という因利乗便の機会を生かし、同社は新規事業を成功させた。
- 相手の混乱に因利乗便して攻勢に出るのではなく、長期的な信頼を優先すべきだ。
- 彼は制度改正を因利乗便の好機と捉え、海外進出の計画を実行に移した。
類義語
- 臨機応変
- 随機応変
- 因機応変
- 好機をとらえる