四重禁戒
読み方:しじゅう きんかい
意味
仏教の戒律で、出家者が犯せば僧団にとどまる資格を失うほど重大とされる四つの禁戒。一般に、淫行、盗み、人を殺すこと、悟りなどを得たと偽って言う大妄語を指す。「四波羅夷」ともいう。
由来
古代インド仏教の律(ヴィナヤ)にある、出家者に対する最も重い罪・禁戒である「四波羅夷」に基づく語である。「重」は罪や戒めが重大である意。内容は中国で5世紀初頭に漢訳された『四分律』などの律蔵に伝えられ、日本には仏教伝来後、戒律の用語として受容された。
備考
主に出家者の戒律に関する専門語であり、在家信者の五戒と同一ではない。四つの内容や適用の細部は、律や宗派によって解釈上の違いがある。
誤用・混同注意
- 「四重禁界」は誤記で、正しくは「四重禁戒」。
- 在家信者が守る五戒と同じものだとする理解は不正確で、主として出家者の根本戒を指す。
- 第四の戒を単なる一般的な嘘の禁止とするのは不十分で、悟りや超人的境地を得たと偽る「大妄語」をいう。
例文
- 仏教の戒律では、僧侶は四重禁戒を厳守することが求められた。
- 講義では、四重禁戒の一つである大妄語が、単なる軽い嘘とは異なることを学んだ。
- この律の注釈書は、四重禁戒を犯した者への処置を詳しく説明している。
分類
類義語
- 四波羅夷
- 四重禁
- 四根本戒
対義語
- 持戒
- 守戒
- 破戒しないこと