各得其所
読み方:かく そのところを う
意味
人それぞれが、自分の能力・性質・立場に最もふさわしい場所や役目を得ること。適した人が適した地位や仕事に就き、各自が満足している状態をいう。
由来
中国古典『易経』の「繋辞下伝」にある、市を開いて人や品物を集め、取引を終えた人々が「各得其所(おのおのそのところを得る)」とする記述に基づく。『繋辞伝』は戦国時代末から前漢初期(紀元前3世紀ごろ)までに成立したと考えられている。
備考
「得」は「える」ではなく、慣用的に「う」と読む。主に文章語・やや改まった表現として、人事配置や組織運営、社会の調和などについて用いる。単に欲しい物を手に入れる意味ではない。
誤用・混同注意
- 「得」を「える」と読むのは誤りで、慣用的な読みは「かくそのところをう」である。
- 「各自が欲しい場所を手に入れる」という意味ではなく、それぞれにふさわしい地位・役割を得る意味である。
例文
- 社員一人ひとりが能力を生かせる部署に配属され、まさに各得其所の人事となった。
- この町では若者、子育て世帯、高齢者がそれぞれ暮らしやすく、各得其所の地域づくりが進んでいる。
- 多様な専門家が自分に適した役割を担うことで、チームは各得其所の状態になった。
分類
類義語
- 適材適所
- 各安其所
- 所を得る