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古肥今痩

読み方

こひ こんそう

意味

昔の書は筆画が太く、肉づきがよく重厚であるのに対し、今の書は線が細く、やせているということ。主に書道・書風について、時代による筆致の変化を評する語である。必ずしも古い書を優れ、今の書を劣るとする意味ではない。

由来

中国・唐代の書論家、孫過庭が7世紀後半(おおむね687年ごろ)に著した書論『書譜』にみられる、古い書風の「質」と当時の書風の「妍」を対照する考え方を背景とする語とされる。「肥」は線が太く豊かなこと、「痩」は線が細く引き締まったことを表し、書の筆画・書風を人体にたとえた表現である。

分類・構成

備考

主として書道・書論で用いる専門的でやや古風な語である。「肥」「痩」は人の体形ではなく、筆画の太さ・肉づき・引き締まりをいう。また、「今」は現代日本ではなく、語が成立した当時の「今」を指す。

誤用・混同注意

  • 「古肥今瘠」は中国語圏などで見られる異表記で、日本語の四字熟語としては通常「古肥今痩」と書く。
  • 人の体形や、昔の人と現代人の体格差をいう語だと誤解しない。書風・筆画の特徴を表す語である。

例文

  • 展覧会の解説では、漢代の碑刻から後世の書への変化を古肥今痩と評していた。
  • 研究者は、筆画の変遷には古肥今痩といえる傾向があると指摘した。
  • 古肥今痩という見方だけで、古い書と新しい書の優劣を決めることはできない。

類義語

  • 古質今妍

この四字熟語に使われている漢字