十目十手
読み方
じゅうもく じっしゅ
意味
多くの人が見て、指さして評価・批判すること。人目のない場所で行った行為も、結局は世間に知られうるので、立派な人は独りでいる時にも行いを慎むべきだ、という戒めを表す。
由来
儒教の経典「大学」にある「十目所視、十手所指、其厳乎(十の目が見、十の手が指す、その厳しさよ)」に基づく。人の目をごまかして悪事をしても、多くの人の監視や批判から逃れられないという意味で用いられる。「大学」は「礼記」の一篇で、成立時期には諸説あるが、戦国時代から前漢期(紀元前3〜1世紀ごろ)に形成された儒家文献とされる。
分類・構成
備考
「十」は実際に十人を指すのではなく、多数の人を表す。日常会話よりも、道徳的な戒めや公的立場の責任を論じる硬い文章で使われやすい。
誤用・混同注意
- 「十目十指」と書くのは誤りで、正しくは「十目十手」。
- 「じゅうもくじゅうしゅ」などと読まず、一般に「じゅうもくじっしゅ」と読む。
例文
- 公職にある者は、十目十手を意識して、私生活でも節度を保つべきだ。
- その不正行為は十目十手の中で厳しく批判され、やがて明るみに出た。
- 情報が拡散しやすい現代では、企業の発言は十目十手にさらされるため、誠実な説明が求められる。
類義語
- 衆目環視
- 千夫所指