匹夫之勇
読み方:ひっぷ の ゆう
意味
一般の男が一人の相手に向かっていくような、小さな意地や血気にもとづく勇気。大局を考えず、個人的な怒りや面目のために発揮される、思慮に欠けた勇気をやや批判的にいう。
由来
中国の儒家思想書「孟子」梁恵王下に見える語。紀元前4世紀ごろの孟子が、勇を好む斉の宣王に対し、「匹夫之勇、敵一人者也(匹夫の勇は、一人を敵にするだけの勇である)」と述べたことに由来する。個人的なけんかの勇ではなく、多くの人を守る大きな勇を求める文脈で使われた。
備考
現在では、単に「勇敢」という褒め言葉ではなく、短慮で血気にはやる勇気を批判的に表すことが多い。「匹夫の勇」ともいう。
別表記
- 匹夫の勇
誤用・混同注意
- 「匹夫之勇」を、純粋に勇敢で立派な行為を褒める語として用いるのは不適切な場合がある。
- 「匹夫」を「ひきお」と読まない。四字熟語としては「ひっぷのゆう」と読む。
例文
- 相手の挑発に乗って殴りかかるのは、匹夫之勇にすぎない。
- 部下を守るためには、匹夫之勇ではなく、状況を見極める冷静な決断が必要だ。
- 彼の行動は勇敢にも見えたが、周囲を危険に巻き込む匹夫之勇だった。
分類
類義語
- 蛮勇
- 血気の勇
- 無謀の勇
対義語
- 大勇
- 沈着冷静