前倨後恭
読み方:ぜんきょ こうきょう
意味
初めは相手を見下して横柄・冷淡な態度を取り、相手が出世したり有力になったりすると、後になって急にへりくだり丁重に接すること。相手の地位や損得によって態度を変えることを、批判的にいう語。
由来
中国・前漢の司馬遷が編んだ『史記』「蘇秦列伝」の故事に基づく。遊説に失敗していた蘇秦を冷遇した兄嫁が、蘇秦の出世後には地に伏して謝ったため、蘇秦が「嫂、何ぞ前には倨りて後には恭なるや(嫂何前倨而後恭也)」と問うた。この本文の「前倨而後恭」から「前倨後恭」の成語が生じた。
備考
通常は、人の地位・権勢・財力などを見て態度を変える卑しい振る舞いを非難する文脈で用いる。「倨」は傲慢であること、「恭」はうやうやしいことを表す。
補足
- 「前虚後恭」と書くのは誤り。正しくは「前倨後恭」。
- 「倨」は「きょ」と読み、「ぜんきょこうきょう」と読む。
例文
- 彼が若手だったころは相手にされなかったのに、社長に就任すると急に招待状が届くとは、まさに前倨後恭だ。
- 取引先の規模によって前倨後恭な態度を取る営業方針は、長期的な信頼を損なう。
- 権力を得た途端に周囲が前倨後恭になることを、彼は苦々しく感じていた。
分類
類義語
- 前倨後卑
- 前慢後恭