公序良俗
読み方:こうじょ りょうぞく
意味
社会一般の秩序と、社会で善良と認められる道徳・慣習のこと。特に法律上、契約その他の法律行為が社会の基本的な秩序や道徳観に反し、認められないかどうかを判断する基準として用いられる。「公序良俗に反する」の形で使うことが多い。
由来
近代日本の法律用語として定着した語。1898年(明治31年)公布の旧民法第90条に「公ノ秩序又ハ善良ノ風俗ニ反スル法律行為ハ、之ヲ無効トス」と規定されたことを背景とする。この「公の秩序」と「善良の風俗」を縮めて「公序良俗」という四字熟語が広く用いられるようになった。欧州近代法の「公序」・「善良の風俗」に関する法理の影響を受けた表現である。
備考
主に法律・行政・報道で使われる硬い語。「公序良俗に反する」が定型的な用法である。何が公序良俗に反するかは、時代の社会通念や個別の事情を踏まえて判断される。
誤用・混同注意
- 「公序良浴」は誤記(正しくは「公序良俗」)。
- 「公序良俗」は単なる個人の好き嫌いではなく、社会的な秩序・道徳に関する法的判断基準を指す。
- 「公共の福祉」と近い場面で使われるが、両者は法律上まったく同じ概念ではない。
例文
- その契約は公序良俗に反すると判断され、無効となった。
- 差別を助長するような内容は、公序良俗の観点から問題視されることがある。
- 表現の自由は重要だが、他者の権利や公序良俗への配慮も求められる。
分類
類義語
- 公の秩序と善良の風俗
- 公序
- 良俗
対義語
- 秩序紊乱
- 風紀紊乱