八相成道
読み方:はっそう じょうどう
意味
仏教語。釈迦が衆生を救うためにこの世に現れ、悟りを開き、教えを説いて入滅するまでの生涯を、八つの重要な出来事(八相)として示すこと。一般に、兜率天からの降下、入胎、誕生、出家、降魔、成道、転法輪、入滅をいう。
由来
仏教において釈迦の生涯・救済活動を八つの段階に整理した「八相」の思想に基づく語である。インドで形成された仏伝・大乗仏教の釈迦観が中国を経て日本へ伝来し、遅くとも飛鳥~奈良時代(6~8世紀)以降の日本仏教でも用いられた。特定の一書だけを典拠とする故事成語ではなく、仏典・仏伝に広く見られる観念である。
備考
日常会話で比喩的に使う語ではなく、主に仏教・仏教美術・寺院行事の文脈で用いる。「成道」だけで釈迦が悟りを開くことを指す場合もあるが、「八相成道」は入滅までを含む八つの相をいう。
補足
- 「八相成仏」と混同されることがあるが、別の表現である。
- 八相の内容や順序には宗派・経典によって細かな異同がある。
例文
- 寺の壁画には、釈迦の八相成道が場面ごとに描かれている。
- 住職は花祭りの法話で、八相成道のうち釈迦の誕生について説明した。
- この仏伝図は、降魔から成道、転法輪へと至る八相成道を表している。
分類
類義語
- 八相示現
- 八相成仏