克紹箕裘
読み方:こくしょう ききゅう
意味
父祖が営んできた家業や、受け継いだ技芸・学問・志などを、子孫が立派に継承すること。「克」はよく、十分に、「紹」は受け継ぐ意である。とくに、優れた親や先祖の仕事・伝統を見事に継ぎ、発展させることをほめていう。
由来
中国の儒教経典「礼記」の「学記」にある「良冶之子、必学為裘、良弓之子、必学為箕(良い冶金師の子は裘作りを学び、良い弓職人の子は箕作りを学ぶ)」という記述に由来する。「箕」と「裘」は父祖から受け継ぐ職業・家業を表すようになり、「克紹」は「よく受け継ぐ」の意となった。「礼記」は前漢末から後漢初期ごろ(おおむね紀元前1世紀~後1世紀)に編纂されたとされる。
備考
主に家業・技芸・学問・理念などを立派に継承する場面で使う文章語であり、祝辞や評伝にも向く。由来は父子関係だが、現代では性別を問わず後継者一般について用いられる。
誤用・混同注意
- 「箕」を「基」とする「克紹基裘」は誤記。
- 親の容貌や性格に似る意味ではなく、家業・技芸・志を受け継ぐ意である。
例文
- 名工だった祖父の工房を孫が引き継ぎ、新しい作品を生み出している姿は、まさに克紹箕裘といえる。
- 彼女は母から受け継いだ染色技法を磨き、克紹箕裘の成果を国内外で示した。
- この学校は創立者の教育理念を守りつつ改革を進め、克紹箕裘を実践している。
分類
類義語
- 衣鉢相伝
- 家業相続
- 父業相続
- 伝統継承
対義語
- 家業断絶
- 伝統断絶