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仁民愛物

読み方:じんみん あいぶつ

意味

人々を仁愛の心で慈しみ、さらに鳥獣草木などすべての万物を愛護すること。儒教における、他者や自然へ愛情を広げるべきだという思想を表す。もとは親族への親愛を基礎とし、民衆、万物へと愛を及ぼす段階的な考え方をいう。

由来

中国の儒家思想家・孟子(戦国時代、紀元前4世紀ごろ)の書『孟子』尽心上にある「親親而仁民、仁民而愛物(親しきを親しみて民を仁とし、民を仁として物を愛す)」に基づく。「仁民愛物」は、そのうち民衆を仁愛し万物を愛するという部分を四字にまとめた語である。

備考

日常会話で頻出する語ではなく、儒教思想・倫理・環境保護などを論じる文章で用いられる。孟子の原意では、親族・民・万物への愛には段階や濃淡があるとされ、無差別・同一の愛を意味する語ではない。

誤用・混同注意

  • 「仁民愛物」を、すべての対象を同じ程度に愛するという意味に限定して解するのは不正確。『孟子』の文脈では、親族・民・万物へと愛を及ぼす段階が示される。

例文

  • 自然保護活動は、仁民愛物の精神を現代社会で実践する一つの形だ。
  • 彼は弱い立場の人を支援し動植物も大切にする、仁民愛物の人である。
  • 企業も利益だけを追わず、仁民愛物の理念に立って地域や環境に配慮すべきだ。

分類

類義語

この四字熟語に使われている漢字