二辺中道
読み方:にへん ちゅうどう
意味
仏教で、有・無、常・断、快楽への耽溺・苦行への執着など、相対する二つの極端な立場(二辺)にとらわれず、それらを超えて真理を捉える道・立場をいう。単に両者の中間を選ぶことや、安易に折衷・妥協することを意味する語ではない。
由来
釈迦が紀元前5世紀頃に説いたとされる「中道」の教えに由来する。初期仏教では、快楽にふけることと自らを苦しめる極端な苦行との二つを離れる道として説かれた。のちに大乗仏教、特に中観思想では、有・無、常・断などの相対する見解を離れる教えとして展開された。「二辺中道」という定型的な四字表現の成立時期・単一の典拠は明確ではない。
備考
専門的には、有・無などの対立概念を超える仏教思想を指す。日常語の「中立」や「妥協」とは必ずしも同じ意味ではない。旧字体では「二邊中道」と書く。
別表記
- 二邊中道
例文
- 仏教では、快楽への耽溺と苦行への執着という二辺を離れる二辺中道が説かれる。
- 講師は、有るとも無いとも決めつけない見方を、二辺中道の考え方として解説した。
- 対立する意見の中間で妥協するのではなく、両極への執着を離れる二辺中道を目指すべきだ。
分類
類義語
- 中道
- 離辺中道
対義語
- 二辺
- 両極端
- 偏執