下化衆生
読み方:げけ しゅじょう
意味
仏・菩薩が迷いの世界にいる人々(衆生)を教え導き、苦しみから救うこと。「上求菩提(じょうぐぼだい)」と対にして、みずから悟りを求めるとともに、他者を救済する菩薩の実践・理想を表す。
由来
中国仏教で用いられた「上求菩提、下化衆生(上には悟りを求め、下には衆生を教化する)」という菩薩の理想を示す句に基づく仏教語である。「化」は感化・教化して仏道へ導く意。特定の単一原典と成立年代は確定しにくいが、中国仏教圏で古くから定着し、日本にも仏教の伝来以後に受容された。
備考
主に仏教、とりわけ菩薩の利他行を語る文脈で使う語。「下」は人を見下す意味ではなく、迷いの世界にいる衆生へ向かう意である。日常会話ではまれで、宗教・思想に関する文章で用いられる。
例文
- 菩薩道とは、上求菩提・下化衆生を誓願として実践する道である。
- 住職は下化衆生の精神から、悩みを抱える人々の相談に耳を傾けた。
- 彼女は仏教の下化衆生の考え方に共感し、地域福祉の活動に取り組んでいる。
分類
類義語
- 救苦済難
- 済世利人
- 利他行
対義語
- 独善其身
- 利己主義