三衣一鉢
読み方:さんね いっぱつ
意味
僧侶が持つべき最小限の所持品である三種の衣(僧衣)と一つの鉢(食器・托鉢用の器)だけをいう。そこから、世俗的な財産を持たず、質素に修行・生活する僧侶の姿や境遇を表す。
由来
仏教の戒律に基づく語。出家者は原則として三衣(大衣・上衣・内衣に当たる三種の僧衣)と一鉢を身の回りの基本の品としたことに由来する。起源は古代インド仏教の僧団制度にさかのぼるが、この四字のまとまった表現の成立時期は明確ではない。日本には仏教伝来後、6世紀以降に仏教語として受容された。
備考
主に僧侶の簡素な生活や、出家して財産を離れた境遇を表す仏教語。一般人について比喩的に用いることもあるが、本来は僧侶に関する語である。
別表記
- 三衣一缽
誤用・混同注意
- 「三衣一鉢」は僧侶の基本的な所持品を指す語であり、単に「衣服三着と鉢一個」を数える日常語ではない。
- 「鉢」を「鉢植え」の意味に解するのは誤りで、ここでは食器・托鉢用の器をいう。
例文
- その僧は三衣一鉢の身で諸国を巡り、修行を続けた。
- 名利を捨て、三衣一鉢の生活に入ることを決意した。
- 山寺には、三衣一鉢で暮らす修行僧の質素な姿があった。
分類
類義語
- 一鉢一衲
- 一衣一鉢