三密相応
読み方:さんみつ そうおう
意味
真言密教で、修行者の身・口・意のはたらきである「三密」を、仏の身密・口密・意密と一致・対応させること。印を結ぶ、真言を唱える、仏を観想するなどの修行を通じて仏と一体になることをいい、即身成仏へ至る重要な考え方である。
由来
密教の「三密」(身密・口密・意密)の思想に基づく仏教語である。三密の教えは唐代に漢訳された大日経などの密教経典に見られ、日本には空海が唐から帰国した806年(大同元年)以後、真言宗の教義として伝えた。「相応」は、修行者の三業が仏の三密と対応し、一体となることを表す。語としての厳密な初出時期は明確ではない。
備考
仏教、特に真言密教の専門語であり、日常会話で使う語ではない。感染症対策でいう「三密」(密閉・密集・密接)とはまったく別の意味である。
別表記
- 三密相應
誤用・混同注意
- 感染症対策の「三密」(密閉・密集・密接)を指す語だと誤解しない。
- 「三密」は身密・口密・意密を指し、単に秘密が三つあるという意味ではない。
例文
- 真言宗では、印を結び真言を唱え観想することで、三密相応を目指す。
- 阿字観は、心を仏の智慧に近づけ、三密相応へ至るための修行の一つとされる。
- 僧侶は三密相応の教えを通して、身・口・意を整えることの大切さを説いた。