万物一体
読み方:ばんぶつ いったい
意味
宇宙に存在するすべてのものは、根本では互いに結び付き、一つのものとして成り立っているという考え。特に、自己と他者、人間と自然を切り離さず、すべてを一体として捉える思想をいう。
由来
中国の儒学・陽明学にみられる思想に基づく語。明代(16世紀)の王陽明の著作「大学問」には、「大人者以天地万物為一体者也(大人は天地万物をもって一体となす者なり)」とあり、天地とあらゆる存在を一つの身体のように捉える考えが説かれている。「万物一体」はこの思想を四字に要約して定着した表現である。
備考
主に儒教・陽明学や東洋思想の文脈で用いられる抽象的な語。「すべてが同じ物である」という物理的な意味ではなく、存在の根源的なつながりを説く。
別表記
- 萬物一體
誤用・混同注意
- 「万物一対」と書くのは誤り。正しくは「万物一体」。
- 単に多くの物が一か所に集まっている意味ではなく、万物の根源的な一体性をいう。
例文
- 自然環境を守ることは、万物一体の立場から見れば、自分たちの暮らしを守ることでもある。
- 彼は万物一体の思想に共感し、人間だけでなく動植物にも深い敬意を払った。
- 万物一体という考え方は、自己と他者を対立させずに共生を考える手掛かりになる。
分類
類義語
- 天地一体
- 万物同体
- 万有一体
対義語
- 自他対立
- 物我分離