一縷之望
読み方:いちる の のぞみ
意味
ほとんど望みがない苦しい状況の中で、かろうじて残されている、ごくわずかな希望のこと。「一縷」は一本の細い糸をいい、希望が細い糸のように頼りないことを表す。
由来
中国の史書『宋史』に見られる「一縷之望」に由来するとされる。「一縷」は一本の細い糸、「之」は「の」の意であり、細い糸ほどにわずかな望み、すなわち消えかけながらもなお残る希望をたとえた表現である。『宋史』は元代の13世紀後半から14世紀前半に編纂された。
備考
一般には「一縷の望みを託す」「一縷の望みをつなぐ」「一縷の望みを抱く」の形で用いる。「一縷」は「いちる」と読み、「ひとる」とは読まない。
誤用・混同注意
- 「一縷」を「一糸」と書き換えるのは、この四字熟語の表記としては一般的ではない。
- 「一縷」を「ひとる」と読むのは誤りで、読みは「いちる」。
例文
- 医師からは厳しい説明を受けたが、新しい治療法に一縷の望みを託した。
- 連絡が途絶えて三日になるが、無事に戻る一縷の望みを捨てずに捜索を続けた。
- 交渉は決裂寸前だったものの、相手側の譲歩案に一縷の望みが見えた。
分類
類義語
- 一縷の希望
- 一筋の望み
- 一線の望み
- かすかな希望
対義語
- 絶望
- 万策尽きる
- お先真っ暗