一将万骨
読み方
いっしょう ばんこつ
意味
一人の将軍が功名や成功を得る陰には、数え切れないほど多くの兵士の犠牲があるということ。転じて、一人の指導者や成功者の栄達が、多くの人々の労苦・犠牲の上に成り立っていることをいう。
由来
中国・唐代の詩人、曹松(そうしょう)の詩「己亥歳二首」(879年ごろ)の「一将功成万骨枯(いっしょう功成りて万骨枯る)」に由来する。「一人の将軍が功を立てるために、無数の兵士が戦死して骨となる」という戦争の悲惨さを詠んだ句を、「一将万骨」と縮めたもの。
分類・構成
備考
本来は戦争で将軍が功を立てる陰で多数の兵士が犠牲になる意。現代では、組織の成功が部下や関係者の過重な負担の上にあることを批判的に述べる場合にも用いる。
誤用・混同注意
- 「万骨」を「まんこつ」と読まない。標準的な読みは「ばんこつ」。
- 「一将功成万骨枯」は由来となった原句であり、「一将万骨」を誤って長くした表記ではない。
例文
- 華々しい勝利の報道の裏には、多くの犠牲者がいる。一将万骨という言葉を忘れてはならない。
- この事業の成功を社長一人の手柄として語るのは、一将万骨のようで、現場で働いた人々に失礼だ。
- 歴史上の英雄を評価するときは、一将万骨の悲劇にも目を向ける必要がある。
類義語
- 一将功成万骨枯
- 屍山血河
- 多大な犠牲