一仏二祖
読み方:いちぶつ にそ
意味
天台宗で、釈迦如来を「一仏」、中国天台宗の祖である智顗(天台大師)と、日本天台宗の祖である最澄(伝教大師)を「二祖」として、特に尊崇する呼び方。釈迦・智顗・最澄の三者を一体として敬う意を表す。
由来
日本天台宗における尊称である。釈迦如来を根本の仏とし、中国天台宗を大成した智顗と、天台教学を日本へ伝えた最澄を二人の祖師として仰ぐ考え方に基づく。最澄が比叡山延暦寺を拠点に天台宗を開いた平安時代初期(9世紀)以後、日本天台宗の伝統の中で用いられてきた。特定の一書に由来する故事成語ではない。
備考
主に日本天台宗の宗教用語であり、日常会話で一般的に使う語ではない。「二祖」は「第二祖」を指すのではなく、智顗と最澄という二人の祖師を指す。
別表記
- 一佛二祖
誤用・混同注意
- 「二祖」を「第二祖(第二代の祖師)」の意味だと誤解することがあるが、この語では二人の祖師を指す。
- 一般的な読みを「いちぶつじそ」とするのは誤りで、通常は「いちぶつにそ」と読む。
例文
- 天台宗では、釈迦如来・智顗・最澄を一仏二祖として篤く敬っている。
- 法要では、一仏二祖への報恩と天台教学の継承が説かれた。
- この寺の本堂には、一仏二祖に関わる尊像や絵像が安置されている。