一乗妙法
読み方:いちじょう みょうほう
意味
仏教において、すべての人を仏の悟りへ導く唯一最高の教えをいう。「一乗」は唯一の究極的な乗り物(教え)、「妙法」はすぐれて不可思議な仏の法を表す。特に『法華経』の教えを尊んでいう語である。
由来
『法華経』で説かれる「一仏乗」、すなわち声聞・縁覚・菩薩という三乗を包摂して、すべてを成仏へ導く唯一の教えという思想に基づく。「妙法」は『妙法蓮華経』の「妙法」に由来する。現存する鳩摩羅什訳『妙法蓮華経』は406年ごろに漢訳され、日本には6世紀ごろ仏教伝来とともにその思想が伝わった。
備考
主に天台宗・日蓮系仏教などで用いられる仏教語で、日常会話で使われることは多くない。「一乗」は「いちじょう」と読み、「一人乗り」の意味ではない。
誤用・混同注意
- 「一乗」を「いちのり」や「ひとりのり」と読まない。正しくは「いちじょう」。
- 交通機関の「一人乗り・一乗」と同じ意味だと誤解しない。仏教における究極の教えを指す。
例文
- 天台宗では、法華経に説かれた一乗妙法を中心的な教えとして重んじる。
- 僧は、一乗妙法によってあらゆる人が仏となる可能性を持つと説いた。
- その講話では、一乗妙法の思想が人々の救済を目指すものであると解説された。
分類
類義語
- 法華一乗
- 一乗法
- 仏乗