一丘一壑
読み方:いっきゅう いっかく
意味
一つの丘と一つの谷の意。自然に囲まれた静かな土地、特に世俗を離れて隠居・隠遁して暮らす場所や生活をいう。「一丘一壑の主」の形では、そのような隠棲生活を送る人を指す。
由来
中国・南朝宋の劉義慶が5世紀前半(およそ430年ごろ)に編んだ世説新語に見える「一丘一壑」という表現に由来する。一つの丘と一つの谷という自然の景観を、自分だけの静かな居場所として捉えたことから、世間を離れて暮らす隠棲の地や生活を表す語になった。
備考
現在は日常会話ではあまり多用されず、文章語・雅語的な表現である。「一丘一壑の主となる」の形で、隠居して自然の中で暮らす人をいうことが多い。
誤用・混同注意
- 「壑」を「谷」と書き換えた「一丘一谷」は定着した四字熟語ではない。
- 「いっきゅういっこく」と読まない。正しくは「いっきゅういっかく」。
例文
- 退職後は山里に小さな家を建て、一丘一壑の主として静かに暮らしている。
- 都会の競争に疲れた彼は、一丘一壑を求めて故郷の山村へ戻った。
- 彼女にとって週末を過ごす山荘は、読書と思索にふける一丘一壑の地である。
分類
類義語
対義語
- 立身出世
- 栄進栄達