転んだ所で火打ち石
読み方
ころんだ ところで ひうちいし意味
転んだような失敗や不運の中でも、何か利益や役に立つものを得ようとすること。抜け目がなく、少しの損も無駄にしない態度をいう。多くは「転んでもただでは起きない」と同じ意味で、したたかさや欲深さを含めて使われる。由来
正確な初出や成立年は不詳。近世、少なくとも江戸時代ごろからの俗諺と考えられる。転んだ拍子に地面の石を利用して火打ち石にする、または火打ち石になる石を見つけるほど抜け目がない、という発想から生まれた表現。備考
現在は「転んでもただでは起きない」の方が一般的。褒め言葉にもなるが、文脈によっては「がめつい」「抜け目ない」という皮肉にも聞こえる。例文
- 彼は商談に失敗したが、相手先の情報を持ち帰って次の企画に生かした。まさに転んだ所で火打ち石だ。
- 旅行中に道に迷ったおかげで、隠れた名店を見つけたなんて、転んだ所で火打ち石というものだ。
- クレームを受けた部署は、その内容を新商品の改善点に変えた。転んだ所で火打ち石の姿勢が功を奏した。
- 彼女はコンテストで落選しても、審査員の講評を教材にして腕を上げた。転んだ所で火打ち石だね。
- あの経営者は撤退した事業からも人脈と技術を残した。転んだ所で火打ち石とは、ああいうことを言うのだろう。
類義語
- 転んでもただでは起きぬ
- 転んでもただは起きない
- ただでは起きない
- 禍を転じて福と為す
- 失敗を糧にする
対義語
- 損して得取れ
- 武士は食わねど高楊枝