身ほど可愛いものはない
読み方
み ほど かわいい もの は ない意味
人は結局、自分の命や安全、利益をいちばん大切に思うものだ、という意味。口では他人のためと言っていても、危険や損が自分に及ぶ場面では、まず我が身を守ろうとする人間の本性をいう。由来
特定の故事に基づくものではなく、「身」を自分自身・身体・命の意で用い、「自分ほど愛しいものはない」と表した俗諺。成立年は不詳だが、同趣旨の言い回しは近世、少なくとも江戸時代以降の庶民的な教訓表現として広まったと考えられる。備考
人間の利己心や自己保身をやや冷ややかに評する表現。相手を非難する文脈でも使えるため、使い方によっては皮肉に聞こえる。例文
- 火事のとき、彼が真っ先に逃げたのを責める気にはなれない。身ほど可愛いものはないからだ。
- 普段は勇ましいことを言っていても、損失が自分に及ぶとなると皆黙ってしまう。身ほど可愛いものはないものだ。
- 同僚をかばうと言っていた彼女も、処分の話になると証言を控えた。身ほど可愛いものはないのだろう。
- 危険な現場に誰も行きたがらないのは当然だ。身ほど可愛いものはない。
- 政治家が責任を部下に押しつけたと聞いて、身ほど可愛いものはないという言葉を思い出した。
類義語
- 我が身ほど可愛いものはない
- 我が身が一番可愛い
- 人は我が身が可愛い
- 命あっての物種
- 身命は惜しむべし
対義語
- 滅私奉公
- 自己犠牲
- 身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
- 己を捨てて人を助ける