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見ぬ物清し

読み方

みぬ もの きよし

意味

実際に見なければ、汚れ・欠点・裏事情などを知らずに済み、清らかでよいものだと思っていられるということ。見ないほうが気持ちを乱されずに済む、または知らないほうが幸せな場合がある、という戒めや皮肉を表す。

由来

成立年代は不詳。近世以前からの口承的な言い回しと考えられ、少なくとも江戸時代のことわざ・俚諺の系統に見られる。「見ぬ」は「見ない」、「物」は物事一般を指し、見なければ不浄や欠点にも気づかず「清し」と感じられる、という経験則に基づく。

備考

「見ぬが花」「知らぬが仏」に近いが、特に汚れや欠点を見ないため清らかに思える、という含みが強い。やや古風な表現。

例文

  • 厨房の裏側まで気にしすぎると食事を楽しめないよ。見ぬ物清しという面もある。
  • 中古品の細かな傷を全部探し始めたらきりがない。見ぬ物清しで、使う分には問題ない。
  • 彼の過去の失敗をわざわざ調べる必要はない。見ぬ物清しで、今の働きを見れば十分だ。
  • 旅館の古い設備について細部まで詮索しなければ、見ぬ物清しで快適に過ごせる。
  • 舞台裏の苦労や混乱を知ると夢が壊れることもある。観客にとっては見ぬ物清しなのだ。

類義語

  • 知らぬが仏
  • 見ぬが花
  • 聞かぬが花
  • 知らぬが仏見ぬが秘事

対義語

  • 百聞は一見に如かず
  • 見ての極楽住んでの地獄

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