腹の立つように家蔵建たぬ
読み方
はら の たつ ように いえくら たたぬ意味
腹を立てるのはたやすく一瞬でできるが、家や蔵を建てるほどの財産や成果は簡単には得られないということ。怒りや焦りに任せても物事は進まず、成功や蓄財には辛抱強い努力と時間が必要だという戒め。由来
成立時期は不詳。近世、特に江戸時代(17〜19世紀)の庶民的なことわざとして広まったとされる。「腹が立つ」の「立つ」と、家や蔵が「建つ」を掛け、怒りがすぐ起こることと、家蔵を築くことの難しさを対比した表現。備考
現代会話ではやや古風で、文章・説教・教訓的な文脈に向く。「家蔵」は家屋や土蔵、転じて財産の意。怒りを戒める意味合いが強い。例文
- 失敗した部下を怒鳴っても成果は増えないよ。腹の立つように家蔵建たぬ、まずは育て方を考えよう。
- 商売がすぐ軌道に乗らないからと焦るな。腹の立つように家蔵建たぬと言うだろう。
- 投資で損をして腹を立てても、財産は戻らない。腹の立つように家蔵建たぬ、地道にやり直すしかない。
- 家を建てるには長い準備がいる。腹の立つように家蔵建たぬで、短気を起こさず貯金を続けよう。
- 彼は少し注意されただけで怒るが、腹の立つように家蔵建たぬというように、堪忍を覚えなければ大きな仕事はできない。
類義語
- 短気は損気
- 急いては事を仕損じる
- ローマは一日にして成らず
- 千里の道も一歩から
- 堪忍は一生の宝
対義語
- 濡れ手で粟
- 棚から牡丹餅
- 一攫千金
- 労せずして功あり