縁と命はつながれぬ
読み方
えん と いのち は つながれぬ意味
人との縁や男女の結びつき、また人の寿命は、人の力で無理につなぎ留めたり思いどおりに延ばしたりすることはできないという意味。出会い・別れ・生死には、人知を超えためぐり合わせや定めがある、という諦観を表す。由来
正確な成立年は不詳。仏教的な「縁」の思想と、寿命は天命・定命であるという古くからの死生観が結びついた俗諺と考えられる。近世、少なくとも江戸時代ごろには、人間関係や生死の不可抗力を説く言い回しとして広まっていたとみられる。備考
やや古風で、日常会話より随筆・年配者の会話・人生訓で使われやすい。別れや死に対する諦めを含むため、相手の悲嘆に不用意に用いると冷たく響く。例文
- いくら説得しても彼女の気持ちは戻らなかった。縁と命はつながれぬということだ。
- 病床の祖父を前に、医師は最善を尽くしたが、家族は縁と命はつながれぬという言葉を思い出した。
- 別れた友人を無理に引き止めるより、縁と命はつながれぬと思って静かに見送ることにした。
- 長年連れ添った夫婦でも、最期の時だけはどうにもならない。まさに縁と命はつながれぬだ。
- 商談がまとまらなかったのは残念だが、縁と命はつながれぬ。次の機会を探そう。
類義語
- 命は天にあり
- 去る者は追わず
- 縁なき衆生は度し難し