網呑舟の魚を漏らす
読み方
あみ どんしゅう の うお を もらす意味
法律や取り締まりの網が粗く、大きな悪事を働く者や有力な犯人を捕まえられずに逃してしまうことのたとえ。小物ばかりが捕まり、肝心の大悪人を取り逃がす不公平・不備を批判していう。由来
中国前漢の司馬遷『史記』酷吏列伝序にある「網漏於吞舟之魚」に由来する。『史記』の成立は紀元前91年ごろとされる。「呑舟の魚」は舟をのみ込むほどの大魚で、転じて大悪人・大物を指す。日本では漢文訓読を通じて用いられるようになったが、定着時期の詳細は不明。備考
硬い漢語調の表現で、日常会話より評論・法制度批判・政治批判などに用いられる。「網漏呑舟」という四字熟語形もある。例文
- 末端の担当者だけを処分して黒幕を逃すのでは、まさに網呑舟の魚を漏らすだ。
- 今回の捜査は形式的で、網呑舟の魚を漏らす結果になったと批判された。
- 罰則が軽すぎる制度では、網呑舟の魚を漏らすことになりかねない。
- 小さな違反には厳しいのに巨額の不正は見逃すとは、網呑舟の魚を漏らすようなものだ。
- 監査の仕組みを見直さなければ、また網呑舟の魚を漏らすことになる。
類義語
- 網漏呑舟
- 呑舟の魚を漏らす
- 大魚を逸する
- 法の網をくぐる
- 小を罰して大を逃す
対義語
- 天網恢恢疎にして漏らさず
- 法網恢恢疎にして漏らさず
- 一網打尽