疑わしきは罰せず
読み方
うたがわしき は ばっせず意味
犯罪を犯したと断定できる十分な証拠がない場合、たとえ疑いが残っていても、その人を有罪として処罰してはならないという考え。刑事裁判における無罪推定や、立証責任は訴える側にあるという原則を表す。由来
西洋法の法格言「in dubio pro reo(疑わしいときは被告人の利益に)」に由来する。根はローマ法以来の刑事法思想にあり、近代刑事裁判の原則として発展した。日本では明治期(19世紀後半)の近代法導入以後、法律用語・法格言として広まったとされるが、定型句としての初出年は不明。備考
法律・裁判の文脈で使う硬い表現。日常会話では比喩的に「証拠なしに責めない」という意味でも使われるが、安易な免責の口実にすると不適切。例文
- 証拠が決定的でない以上、疑わしきは罰せずの原則に従うべきだ。
- 世論が厳しくても、裁判では疑わしきは罰せずが守られなければならない。
- 彼を犯人だと決めつけるには証拠が足りず、疑わしきは罰せずで無罪となった。
- 疑わしきは罰せずという言葉は、冤罪を防ぐために重要な意味を持つ。
- 会社の内部調査でも、確証がないまま処分するのは疑わしきは罰せずの精神に反する。
類義語
- 疑わしきは被告人の利益に
- 無罪推定の原則
- 推定無罪
- 疑罪従無
対義語
- 推定有罪
- 疑わしきは罰する
- 疑わしきは有罪