物極まれば則ち反す
読み方
もの きわまれば すなわち はんす意味
物事は勢い・状態・感情などが頂点や限界に達すると、そこで止まらず、かえって反対の方向へ転じるという意味。繁栄が極まれば衰退に向かい、苦境が極まれば好転の兆しが生まれる、といった世の中の循環や変化を表す。由来
中国戦国時代(紀元前4〜3世紀頃)の道家系文献『鶡冠子』「環流」に見える「物極則反」(物、極まれば則ち反す)に由来するとされる。万物は極点に至ると反対へ転化するという中国古典思想を、漢文訓読によって日本語化した表現。日本での定着時期は明確ではないが、漢籍受容を通じて古くから用いられた。備考
漢文調で硬い表現。日常会話より、評論・経済・政治・歴史の文脈で使われやすい。「必ず好転する」という楽観だけでなく、盛りの後の衰えにも用いる。例文
- 株価があまりに過熱しているので、物極まれば則ち反すで、そろそろ調整局面に入るかもしれない。
- 彼の怒りは頂点に達したが、物極まれば則ち反すというように、翌日にはかえって冷静に話し合おうとしていた。
- 会社の急成長は喜ばしいが、物極まれば則ち反すを忘れず、無理な拡大には慎重であるべきだ。
- 長く続いた不景気にも、物極まれば則ち反すの兆しが見え始め、少しずつ消費が戻ってきた。
- 権力が一人に集中しすぎると、物極まれば則ち反すで、やがて強い反発を招くことになる。
類義語
- 月満つれば則ち虧く
- 盛者必衰
- 栄枯盛衰
- 陰極まれば陽となる
- 物盛んなれば則ち衰う