死ぬ子は母の乳嫌う
読み方
しぬ こ は はは の ちち を きらう意味
死に向かう子は、生きるために最も大切な母乳さえ嫌がるという意から、滅びる運命にある者や不幸に向かう者は、助かるための忠告・助力・よい手段を自ら退けてしまうものだ、というたとえ。由来
乳児にとって母乳は命をつなぐ最も基本的な栄養であるのに、衰弱して死に近い子はそれすら受けつけない、という生活上の観察から生まれたことわざ。成立時期ははっきりしないが、近世以前から口承的に用いられてきた表現と考えられる。備考
やや古風で強い表現。相手に直接言うと冷酷・侮蔑的に響きやすいため、評論や第三者についての叙述で用いるのが無難。標準形は「乳を嫌う」とも言う。例文
- せっかく医者に行けと言ったのに聞かないとは、死ぬ子は母の乳を嫌うというものだ。
- 倒産を避ける最後の提案まで社長が拒んだので、皆は死ぬ子は母の乳嫌うだと嘆いた。
- 友人たちが必死に止めたのに、彼は危ない投資に全財産をつぎ込んだ。まさに死ぬ子は母の乳を嫌うだ。
- 今ならやり直せるのに謝罪を拒むとは、死ぬ子は母の乳嫌うで、自分から道を閉ざしている。
- 親身な助言ほど耳に痛いものだが、それを全部はねつけていては、死ぬ子は母の乳を嫌うことになりかねない。
類義語
- 運の尽き
- 天命には逆らえぬ
- 馬を水辺に連れて行けても水を飲ませることはできない
対義語
- 転ばぬ先の杖
- 良薬は口に苦し
- 命あっての物種