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死に別れより生き別れ

読み方

しにわかれ より いきわかれ

意味

死によって別れるよりも、相手が生きているのに事情があって会えない別れのほうがつらい、という意味。死別には諦めがつくこともあるが、生き別れは「どこかで生きている」と思うため、未練や心配が残りやすいことを表す。

由来

特定の故事や作者に基づく表現ではなく、民間で伝承された俗諺とされる。正確な初出年は不明。交通・通信が未発達で、一度離散すると再会が難しかった近世以前の生活実感から生まれ、少なくとも江戸時代以降に広まったと考えられる。

備考

やや古風で重い響きがあり、日常の軽い別れには不向き。戦争・離散・失踪・絶縁など、深い悲しみや未練を伴う別れを語る場面で使われる。

例文

  • 幼いころに母と離れた彼は、「死に別れより生き別れとはこのことだ」と言って涙をこぼした。
  • 戦争で家族が散り散りになり、消息も分からないまま何十年も過ぎた。まさに死に別れより生き別れである。
  • 恋人が遠い国へ行き、連絡も途絶えた彼女は、死に別れより生き別れのほうが苦しいと感じた。
  • 葬儀で別れを告げられる死別より、行方を知らないまま待ち続ける生別のほうがつらい。死に別れより生き別れという言葉が胸にしみる。
  • 祖父は、兄弟が引き揚げの混乱で行方不明になった話をするとき、いつも死に別れより生き別れだとつぶやいた。

類義語

  • 生き別れは死に別れよりつらい
  • 死別より生別
  • 生きながら別れるは死に別れに勝る悲しみ

対義語

  • 会うは別れの始め
  • 別れは出会いの始め

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