木仏の物言う世の中
読み方
きぼとけ の ものいう よのなか意味
本来ものを言うはずのない木製の仏像さえ話すような世の中、という意味から、常識では考えられない珍事や、あり得ないようなことが起こる時代・状況をいう。世相の奇怪さを嘆いたり、意外な出来事を皮肉ったりする表現。由来
由来・成立年は不詳。木で作られた仏像は無言で動かないものだという当然の認識をもとに、「その木仏までもが物を言うほど異常な世の中」という誇張表現として生まれた。近世、特に江戸時代の俚諺・ことわざ類に見られる表現とされ、少なくとも江戸期には用いられていたと考えられる。備考
現代の日常会話ではかなり古風で、文学的・皮肉的に使われることが多い。「木仏」は「きぼとけ」と読むのが一般的だが、「もくぶつ」と読まれることもある。例文
- あの無口な部長が朝礼で冗談を連発するとは、木仏の物言う世の中だ。
- 長年デジタル化を拒んでいた老舗が、急にAIを導入した。まさに木仏の物言う世の中である。
- いつも反対ばかりしていた彼が率先して改革案を出すなんて、木仏の物言う世の中だね。
- 最下位続きだったチームが優勝候補になるとは、木仏の物言う世の中としか言いようがない。
- 普段は一言も発しない彼女が会議で堂々と意見を述べ、皆が木仏の物言う世の中だと驚いた。
類義語
- 瓢箪から駒
- 石が流れて木の葉が沈む
- 山の芋鰻になる
- 前代未聞
- 奇想天外
対義語
- 当たり前
- 当然の成り行き
- 日常茶飯事
- 犬が西向きゃ尾は東