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朝菌は晦朔を知らず

読み方

ちょうきん は かいさく を しらず

意味

朝に生じて夕べには消えるような短命の菌は、月の末日と朔日、すなわち一か月の移り変わりを知らないという意味。寿命・経験・見聞の乏しい者には、長い時間や広い世界、大きな道理を理解しにくいことのたとえ。

由来

中国戦国時代の思想書『荘子』逍遥遊篇にある「朝菌不知晦朔、蟪蛄不知春秋」に由来する。『荘子』の成立はおおむね紀元前4〜前3世紀ごろとされる。「晦」は旧暦の月末、「朔」は月初を指し、朝生まれてすぐ消える菌には月の一巡りが分からない、という比喩である。日本でことわざとして用いられ始めた正確な時期は不明だが、漢文訓読を通じて受容された。

備考

漢文調で硬い表現。日常会話より文章・講演・評論などで用いられる。「朝菌」は「あさきのこ」ではなく通常「ちょうきん」と読む。

例文

  • 若い彼が百年先の制度設計を軽く論じるのを見ると、朝菌は晦朔を知らずという言葉を思い出す。
  • 自分の狭い経験だけで他国の文化を判断するのは、朝菌は晦朔を知らずというものだ。
  • 入社して一週間で会社の歴史をすべて分かった気になるとは、まさに朝菌は晦朔を知らずだ。
  • 短期の利益だけを見て事業の将来性を否定するのは、朝菌は晦朔を知らずと言わざるを得ない。
  • 先生は、学問には長い蓄積が必要で、朝菌は晦朔を知らずの態度では本質に届かないと諭した。

類義語

  • 蟪蛄は春秋を知らず
  • 夏虫は氷を疑う
  • 夏虫は氷を語るべからず
  • 井の中の蛙大海を知らず
  • 管を以て天を窺う

対義語

  • 亀の甲より年の功
  • 老馬の智
  • 経験は知恵の母

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