月雪花は一度に眺められぬ
読み方
つき ゆき はな は いちど に ながめられぬ意味
月・雪・花という美しいものは、それぞれ季節や時機が異なるため、一度にすべて楽しむことはできないという意味。転じて、望ましいものや利益を何もかも同時に手に入れることは難しく、物事には時期や限りがあることをいう。由来
「月・雪・花」は、古来の日本で自然美を代表する三要素として親しまれた表現で、中国唐代の白居易の詩「寄殷協律」にある「雪月花時最憶君」などの影響を受け、平安時代以降の和歌・文学で広まったとされる。ただし「月雪花は一度に眺められぬ」という成句としての成立年は不明で、江戸期以降の教訓的なことわざ表現として定着したと考えられる。備考
「眺められぬ」の「ぬ」は古風な否定表現。日常会話ではやや文語的で、教訓・比喩として使うことが多い。例文
- 高収入で休みが多く、やりがいもある仕事を探しているが、月雪花は一度に眺められぬものだ。
- 駅近で広くて家賃が安い部屋など、月雪花は一度に眺められぬと思って条件を絞った。
- 旅行では観光も温泉も買い物も全部楽しみたいが、月雪花は一度に眺められぬので予定を減らした。
- 品質を上げ、納期を短くし、費用も下げるのは難しい。月雪花は一度に眺められぬということだ。
- 彼は自由な時間も安定した収入も名声も欲しがるが、月雪花は一度に眺められぬと諭された。
類義語
- 二兎を追う者は一兎をも得ず
- 虻蜂取らず
- あちらを立てればこちらが立たぬ
- すべてを望むことはできない
対義語
- 一石二鳥
- 一挙両得
- 両手に花
- 一挙三得