念者の不念
読み方
ねんじゃ の ふねん意味
ふだんは用心深く、物事を念入りに行う人でも、時には思いがけない不注意や失敗をすることがある、という意味。慎重な人ほど失敗しないとは限らない、という戒めにも用いられる。由来
「念者」は物事に心を配る慎重な人、「不念」は注意が足りないことをいう。慎重な者の不注意という対比から生まれた表現。正確な初出や成立年代は不詳だが、近世以前からの口承的な教訓表現と考えられる。備考
やや古風で改まった表現。日常会話では類義の「弘法にも筆の誤り」「猿も木から落ちる」のほうが一般的。例文
- あの几帳面な田中さんが日程を間違えるとは、まさに念者の不念だ。
- 確認を三回もしたのに添付ファイルを忘れるなんて、念者の不念というものだ。
- ベテランの経理担当者が桁を一つ見落としたので、上司は念者の不念だと苦笑した。
- 普段から安全確認に厳しい彼が鍵をかけ忘れたのは、念者の不念と言うほかない。
- 念者の不念もあるから、どんなに慣れた作業でも最後にもう一度見直そう。
類義語
- 弘法にも筆の誤り
- 猿も木から落ちる
- 河童の川流れ
- 上手の手から水が漏る
- 千慮の一失
対義語
- 念には念を入れよ
- 転ばぬ先の杖
- 備えあれば憂いなし