心の師とはなれ心を師とせざれ
読み方
こころ の し と は なれ こころ を し と せざれ意味
自分の心をよく導く師のような立場になり、欲望・怒り・迷いなど心の動きに支配されてはいけない、という戒め。衝動や感情に任せず、理性と自制によって自分を律することの大切さを説く言葉。由来
仏教経典に由来する戒めで、漢訳経典の「常為心師、不師於心」、すなわち「つねに心の師となり、心を師とするな」という趣旨の句に基づくとされる。出典は『大乗理趣六波羅蜜多経(六波羅蜜経)』などとされ、漢訳は唐代の8世紀末ごろ。日本では鎌倉時代の日蓮遺文などにも引用され、仏教的な修養の言葉として広まった。備考
仏教色の強い格調高い表現で、日常会話より説教・訓話・文章で用いられる。標準形は「心の師とはなれ、心を師とせざれ」。例文
- 腹が立ってすぐ言い返したくなったが、「心の師とはなれ心を師とせざれ」と思い、まず深呼吸した。
- 欲しい物を衝動買いしそうになったとき、祖母はいつも「心の師とはなれ心を師とせざれ」と諭してくれた。
- リーダーには、感情に振り回されず、心の師とはなれ心を師とせざれという姿勢が求められる。
- 修行僧は、怒りや欲をそのまま行動に移さないために、心の師とはなれ心を師とせざれと学ぶ。
- 試験前に不安で何も手につかなかったが、心の師とはなれ心を師とせざれと自分に言い聞かせ、計画どおり勉強を始めた。
類義語
- 己に克つ
- 克己
- 自制する
- 煩悩に打ち克つ
- 己を制する
対義語
- 感情に流される
- 欲に従う
- 本能の赴くまま
- 心のままに振る舞う