年は薬
読み方
とし は くすり意味
年を重ねることや時間が経つことには、心の痛み・悲しみ・怒りなどをやわらげ、人を落ち着かせたり円熟させたりする力がある、という意味。加齢による経験の蓄積が判断や人格をよくする、という含みでも使われる。由来
具体的な初出年は不詳。古くからの生活経験に基づく俗諺で、「年を取ること」または「年月の経過」を、病や痛みを治す「薬」にたとえた表現。近世以前から口承的に用いられていたと考えられるが、成立年代は特定されていない。備考
「時は薬」「日にち薬」と近いが、「年は薬」は加齢による円熟や経験の効用も強く感じさせる。励ましとして使う際は相手の悲しみに配慮すること。例文
- 失恋した直後は何も手につかなかったが、年は薬で、今では穏やかに思い出せる。
- 若いころは短気だった父も、年は薬というのか、最近は人の話をよく聞くようになった。
- 大きな失敗をして落ち込んでいた彼に、上司は「年は薬だ。焦らず経験に変えればいい」と声をかけた。
- 兄弟げんかで何年も口をきかなかった二人だが、年は薬で、今では一緒に酒を飲んでいる。
- 当時の悔しさは忘れられないと思っていたが、年は薬で、少しずつ受け止められるようになった。
類義語
- 時は薬
- 日にち薬
- 歳月人を待たずではなく歳月が癒やす
- 時間が解決する
対義語
- 年は争えない
- 寄る年波には勝てぬ
- 老いは病