嵐に帆を張る
読み方
あらし に ほ を はる意味
激しい風の中で帆を張れば船の勢いがいっそう増すことから、すでに強い勢いや感情、騒ぎなどに、さらに力を加えて大きくすること。また、その強い勢いを利用して物事を進めることをいう。文脈により、勢いを助長する悪い意味にも、好機に乗る意味にも使われる。由来
帆船で航行していた時代の経験に基づくたとえ。嵐の強風に帆を張ると船は大きな推進力を得る一方、危険も増すため、強い勢いをさらに増すことの比喩になった。成立年代・初出は不詳で、少なくとも近世以降の海運文化を背景に広まった表現と考えられる。備考
現代ではやや古風な表現。悪い状況をさらに悪化させる意味で使われることが多いが、勢いに乗じる好意的な文脈でも用いられる。「順風に帆を上げる」とは焦点が異なる。例文
- 反対意見で荒れている会議で挑発的な発言をするのは、嵐に帆を張るようなものだ。
- 新商品の評判が高まっている今、追加広告を打つのは嵐に帆を張る絶好の策だ。
- 炎上している最中に言い訳ばかりの動画を出したため、彼は嵐に帆を張る結果になった。
- 優勝で士気が上がったチームは、大型補強によって嵐に帆を張った。
- 怒っている客の前で責任逃れを口にすれば、嵐に帆を張るだけで解決から遠ざかる。
類義語
- 火に油を注ぐ
- 拍車を掛ける
- 勢いに乗る
- 追い風を受ける
対義語
- 水を差す
- 勢いをそぐ
- 出鼻をくじく
- 冷や水を浴びせる