尽く書を信ずれば則ち書無きに如かず
読み方
ことごとく しょ を しんずれば すなわち しょ なき に しかず意味
書物や記録に書かれていることをすべて無条件に信じるくらいなら、むしろ書物などないほうがよい、という意味。知識や権威ある文献であっても、内容を自分で考え、事実や道理に照らして批判的に読むべきだという戒め。由来
中国戦国時代の思想書『孟子』尽心下にある「尽信書、則不如無書」に由来する。ここでの「書」は一般の本ではなく、古典の『書経』を指すとされる。孟子が、権威ある経典であっても記述を丸ごと信じてはならないと説いた言葉。成立は紀元前4〜3世紀ごろとされるが、正確な成立年は不詳。備考
漢文訓読調の硬い表現で、日常会話よりも評論・教育・研究などで使われる。単なる読書否定ではなく、権威を鵜呑みにしない姿勢を説く語。例文
- ネットの記事を一つ読んだだけで結論を出すのは危ない。尽く書を信ずれば則ち書無きに如かずだ。
- 先生は、教科書の記述も時代によって見直されることがあるとして、尽く書を信ずれば則ち書無きに如かずと教えてくれた。
- 古い資料にそう書いてあるからといって、現地調査をしないのは問題だ。尽く書を信ずれば則ち書無きに如かずである。
- 研究では先行文献を尊重する必要があるが、尽く書を信ずれば則ち書無きに如かずという姿勢も忘れてはならない。
- マニュアル通りに対応した結果、かえって状況が悪化した。尽く書を信ずれば則ち書無きに如かずとはこのことだ。
類義語
- 書物を鵜呑みにするな
- 疑うは知の始め
- 批判的に読む
- 金科玉条にするな
対義語
- 読書百遍義自ずから見ゆ
- 信じる者は救われる
- 書物を金科玉条とする