士は己を知る者のために死す
読み方
し は おのれ を しる もの の ため に しす意味
立派な人物や武士は、自分の価値や能力、志を本当に理解してくれる人のためなら命を惜しまず尽くす、という意味。単なる主従関係ではなく、深く認めてくれた相手への強い恩義や忠誠を表すことば。由来
中国・前漢時代の歴史書『史記』刺客列伝に見える「士為知己者死、女為説己者容」に由来する。春秋戦国時代の晋の家臣・予譲が、自分を厚遇し理解してくれた知伯の仇を討とうとした故事に基づく。成立は『史記』が書かれた紀元前1世紀ごろ。備考
中国古典由来の故事成語で、現代ではやや硬く文語的。忠義や恩義を強調する場面で使うが、命を捨てる意味を文字通りに用いることは少ない。例文
- 彼は恩師の期待に応えようと、士は己を知る者のために死すの思いで研究に打ち込んだ。
- 社長が自分の才能を見抜いてくれたからこそ、士は己を知る者のために死すという気持ちで会社を支えたい。
- 予譲の物語を読むと、士は己を知る者のために死すという言葉の重みがよく分かる。
- 単なる命令では人は動かないが、真に理解されれば、士は己を知る者のために死すほどの忠誠を示すこともある。
- 彼女は上司に評価された恩を忘れず、士は己を知る者のために死すとばかりに難しい任務を引き受けた。
類義語
- 知己のために死す
- 恩に報いる
- 命に代えても報いる
- 犬馬の労を尽くす
- 一宿一飯の恩義
対義語
- 二君に仕えず
- 保身に走る
- 恩を仇で返す