地獄も住み処
読み方
じごく も すみか意味
どんなにつらく不便な場所や環境でも、そこに長くいるうちに慣れて、やがて自分の居場所として受け入れられるようになるという意味。「住めば都」とほぼ同じで、人間の順応力や住み慣れた場所への愛着を表す。由来
正確な初出年・成立時期は不明。仏教で最も苦しい世界とされる「地獄」を極端な例にし、たとえ地獄のような所でも住み慣れれば「住み処」になる、という経験則を表した日本の俗諺。近世、少なくとも江戸時代ごろには同趣旨の「住めば都」とともに用いられていたと考えられる。備考
「住めば都」とほぼ同義だが、「地獄」を用いるため響きはやや強く、皮肉やユーモアを含むこともある。相手の苦境を軽く扱わないよう注意。例文
- 最初は辺鄙な赴任先に落ち込んだが、半年たつと友人もでき、地獄も住み処だと感じるようになった。
- 古い寮で不便だらけだけれど、慣れてしまえば地獄も住み処で、今ではけっこう愛着がある。
- 残業続きの部署でも仲間に恵まれ、地獄も住み処という言葉どおり、以前ほど苦に感じなくなった。
- 雪国の冬に耐えられるか心配だったが、暮らしてみると地獄も住み処で、春の美しさまで好きになった。
- 彼は都会の狭いワンルームを「地獄も住み処さ」と笑い、工夫して快適に暮らしている。
類義語
- 住めば都
- 住み慣れた所が都
- 地獄も三年住めば極楽
対義語
- 都も住めば地獄