国破れて山河あり
読み方
くに やぶれて さんが あり意味
国や町の体制・繁栄は戦乱などで滅びても、山や川などの自然は昔のまま残っているということ。人間社会の盛衰のはかなさ、荒廃した世の中に自然だけが変わらず存在することへの感慨を表す。由来
中国・唐代の詩人杜甫の五言律詩「春望」の冒頭句「国破山河在、城春草木深」に由来する。安史の乱で反乱軍に占領された長安を見て詠んだ詩で、作詩は唐の至徳2年(757年)ごろとされる。日本では漢詩の素養とともに広まり、成句として用いられるようになった。備考
戦争や国家滅亡だけでなく、町や組織の衰退を述べる比喩にも使う。漢詩由来の文語的・格調高い表現で、日常会話ではやや硬い。例文
- 戦後の焼け野原に立ち、遠くの山並みだけが変わらぬ姿を見せていて、まさに国破れて山河ありだと思った。
- かつて栄えた城下町は寂れたが、川の流れは昔と同じで、国破れて山河ありという言葉が胸に浮かぶ。
- 廃墟となった村を訪ねると、桜だけが今年も咲いており、国破れて山河ありの感があった。
- 王朝の栄華を語る宮殿は失われても、周囲の山河は残っている。国破れて山河ありとはこのことだ。
- 大災害の後、町の姿は変わってしまったが、海と山は静かにそこにあり、国破れて山河ありとつぶやいた。
類義語
- 国破山河在
- 城春草木深
- 兵どもが夢の跡
- 万物は流転する
対義語
- 栄枯盛衰
- 世は移り変わる