嘘は世の宝
読み方
うそ は よ の たから意味
嘘は本来よくないものだが、人を傷つけないため、場を丸く収めるため、世の中を円滑に動かすためには役立つこともある、という意味。悪意ある虚偽を肯定するより、必要な配慮や方便としての嘘をいう。由来
正確な初出や成立年は不明。近世、特に江戸時代ごろに広まった俗諺と考えられ、「世渡りには本音だけでなく方便も必要だ」という町人社会の感覚を、「嘘」を世の中で役立つ「宝」にたとえて表したもの。備考
相手を思う「方便」の文脈で使われる。詐欺・隠蔽・裏切りの正当化には不適切で、皮肉として用いられることもある。例文
- 病気の祖母を安心させるために明るい話だけをした父を見て、嘘は世の宝という言葉を思い出した。
- 商談で相手の面子を保つ言い方を選ぶのも、時には嘘は世の宝と言えるだろう。
- 彼女の新しい髪型が似合うか迷ったが、落ち込ませないために褒めた。嘘は世の宝というやつだ。
- 真実をそのまま告げれば皆が傷つく場面では、嘘は世の宝になることもある。
- もちろん人をだます嘘は許されないが、相手を救う嘘なら、昔から嘘は世の宝ともいう。
類義語
- 嘘も方便
- 嘘も追従も世渡り
- 世辞は世渡りの宝
対義語
- 嘘つきは泥棒の始まり
- 正直は一生の宝
- 正直の頭に神宿る