唇亡びて歯寒し
読み方
くちびる ほろびて は さむし意味
互いに密接に支え合っているものは、一方が滅びたり損なわれたりすると、もう一方も安全ではいられず害を受けるという意味。特に、隣国・同盟相手・取引先など、利害や運命を共にする関係についていう。由来
中国の故事成語「唇亡歯寒」を訓読したもの。『春秋左氏伝』僖公五年、前655年頃の故事で、虞の臣・宮之奇が「虢が滅べば虞も危うい」と諫める際、「唇がなくなれば歯が寒い」とたとえた。『左伝』の成立は戦国時代末〜前漢頃とされるが諸説あり、日本での定着時期は詳しくは不明。備考
国家・組織・取引関係など、利害が密接な相手について用いることが多い。日常会話より文章語・改まった説明でよく使われ、四字熟語形「唇亡歯寒」もある。例文
- 隣町の商店街が衰退すれば、こちらの観光客も減る。唇亡びて歯寒しで、地域全体で支え合う必要がある。
- 主要な取引先の経営難を他人事と考えてはいけない。唇亡びて歯寒しで、わが社の売上にも直結する。
- 隣国の不安定化は、いずれ自国の安全保障にも影響する。まさに唇亡びて歯寒しだ。
- 森林が失われれば川も海も荒れる。自然環境は唇亡びて歯寒しの関係にある。
- チームでは守備陣だけを責めても意味がない。攻撃と守備は唇亡びて歯寒しで、互いに支えている。
類義語
- 輔車相依る
- 唇歯輔車
- 唇歯の関係
- 持ちつ持たれつ
- 車の両輪
対義語
- 独立独歩
- 自立自存