命は天に在り
読み方
いのち は てん に あり意味
人の寿命や生死は天命によって定まっており、人間の力だけではどうにもならないという意味。できる限りのことをした後は、結果を運命や天の意思に任せるしかない、という諦観や覚悟を表す。由来
古代中国の天命思想に由来する表現。直接の初出年代は不詳だが、『論語』顔淵篇の「死生有命、富貴在天」(死生には定めがあり、富貴は天にある)に通じる。『論語』は孔子の言行を弟子らがまとめた書で、成立はおおむね戦国時代から前漢期(紀元前4〜前2世紀頃)とされる。備考
「在り」は文語的表記で、現代では「あり」と書くことも多い。宗教的断定というより、不可抗力への覚悟や諦観を表す場面で用いられる。例文
- 大手術を前に、医師は最善を尽くすだけで、あとは命は天に在りだと家族に語った。
- 嵐の海に出るのは危険だが、救助に向かう以上、命は天に在りと覚悟を決めた。
- 病気の治療は続けるが、最後は命は天に在りと思って、今日一日を大切に生きたい。
- 戦場に向かう兵士たちは、命は天に在りと互いに言い聞かせて出発した。
- 彼は危険な登山に挑む前、準備は万全にした、命は天に在りだと言ってザイルを握った。
類義語
- 死生有命
- 富貴在天
- 天命を待つ
- 人事を尽くして天命を待つ
- 運を天に任せる
対義語
- 人定勝天
- 運命は自ら切り開く
- 努力は運を制す