君子は独りを慎む
読み方
くんし は ひとり を つつしむ意味
徳のある人は、人が見ていない一人きりの時こそ、自分の心や行いを厳しく正し、道に外れたことをしないという意味。外からの評価や監視ではなく、内面の誠実さと自律を重んじる教え。由来
中国の儒教経典『礼記』の「大学」「中庸」に見える「君子必慎其独也(君子は必ず其の独りを慎む)」に由来する。『礼記』の成立は戦国末期から前漢期(およそ紀元前3〜前1世紀)とされるが、句そのものの成立年は不詳。日本では儒学の受容とともに広まり、江戸期の朱子学教育でも重んじられた。備考
儒教的な修養・道徳を説く硬い表現。日常会話より、訓話、教育、倫理、ビジネスのコンプライアンス文脈で使われやすい。例文
- 誰も見ていないからといって手を抜かない彼の姿勢は、まさに君子は独りを慎むだ。
- 在宅勤務では監視の目が少ないが、君子は独りを慎むという気持ちで仕事に向き合いたい。
- 試験監督が席を外しても不正をしないのは、君子は独りを慎むという教えに通じる。
- 彼女は拾った財布から一円も抜かずに届けた。君子は独りを慎むとはこのことだ。
- 社内のコンプライアンス研修で、上司は君子は独りを慎むという言葉を引き、自律した行動の大切さを説いた。
類義語
- 慎独
- 天知る地知る我知る人知る
- お天道様が見ている
- 暗室を欺かず
- 瓜田に履を納れず李下に冠を正さず
対義語
- 小人閑居して不善をなす
- 陰日向がある