古狸は人に化かされぬ
読み方
ふるだぬき は ひと に ばかされぬ意味
経験を積み、世慣れてずる賢くなった者は、他人の策略や甘い言葉に簡単にはだまされないということ。多くは、老練で抜け目のない人物について、感心と皮肉を込めていう。由来
狸は人に化けたり人を化かしたりするという日本の民間信仰に由来する。とくに長く生きた「古狸」は妖力も知恵もあるとされ、人をだます側なので人間にはだまされないという発想から生まれた。成立年は不詳だが、狸の怪異譚が広まった江戸時代(17〜19世紀)以降の俗諺とみられる。備考
「古狸」は老獪な人へのやや侮蔑的な比喩。目上に直接言うと失礼になりやすい。「化かされぬ」は文語的な否定で、現代語では「だまされない」。例文
- 「古狸は人に化かされぬ」というとおり、祖父は電話の詐欺をすぐに見抜いた。
- 業界歴三十年の専務には、古狸は人に化かされぬと言うべきか、若手の駆け引きはまったく通じなかった。
- 古狸は人に化かされぬというから、あの弁護士に浅い作り話をしても逆効果だ。
- 値上げの本当の理由を隠したつもりだったが、取引先の会長は古狸は人に化かされぬとばかりに核心を突いてきた。
- 彼は黙って笑っていたが、古狸は人に化かされぬ、契約書の小さな罠を見逃さなかった。
類義語
- 古狐は人に化かされぬ
- 海千山千
- 百戦錬磨
- 酸いも甘いも噛み分ける
- 老獪
対義語
- 青二才
- 世間知らず
- 嘴が黄色い
- だまされやすい