千金の子は市に死せず
読み方
せんきん の こ は いち に しせず意味
大金持ちや身分の高い家の子は、罪を犯しても財力や権勢で処刑を免れ、市中で死ぬようなことはないという意味。転じて、富や地位のある者は危険を避けて身を守る、または社会では金や権力が不公平に働くことがある、というたとえ。由来
中国前漢の司馬遷『史記』貨殖列伝に見える「千金之子、不死於市」に由来する故事成語。成立は紀元前1世紀ごろ。「市」は市場だけでなく、古代中国で公開処刑が行われた場所を指す。富豪の子は金力・人脈によって刑罰を逃れるという当時の社会観を表した句が、日本に漢籍を通じて伝わった。備考
漢文訓読調の古い表現で、日常会話ではまれ。現代では、富裕層や権力者が罰や危険を免れる不公平さを批判的に述べる文脈で使われやすい。例文
- 資産家の息子だけが重い処分を免れ、千金の子は市に死せずとはこのことだと思った。
- 大切な跡取りを危険な現場に出さないのは、千金の子は市に死せずという考えからだろう。
- 高額な弁護士を何人も雇って実刑を避けた彼の姿に、千金の子は市に死せずという言葉が浮かんだ。
- 名家の子弟は失敗しても周囲が救いの手を差し伸べるので、まさに千金の子は市に死せずだ。
- 彼女は社長令嬢を無謀な交渉に出すべきではないと言い、千金の子は市に死せずを引き合いに出した。
類義語
- 地獄の沙汰も金次第
- 金が物を言う
- 千金の子は堂に垂せず
- 君子危うきに近寄らず
対義語
- 法の下の平等
- 命は金で買えない
- 虎穴に入らずんば虎子を得ず