千石万石も米五合
読み方
せんごく まんごく も こめ ごごう意味
千石・万石もの禄や財産を持つ人でも、一日に食べられる米はせいぜい五合ほどである。どれほど富や地位を得ても、人が実際に必要とするものには限りがあり、過度な欲や蓄財に執着してもむなしい、という戒め。由来
成立年は不詳。米の収穫量・武士の禄高を「石」で表した近世社会に由来する。特に江戸時代(17〜19世紀)には大名・旗本の知行を千石・万石と呼び、一人分の扶持米を一日五合前後とした。この大きな石高と日々食べる量の差を対比した言い回し。備考
「石」は米の体積・石高の単位で、一石は約180リットル。江戸期の禄高の感覚を知ると理解しやすい。現代では強い欲望や蓄財への戒めとして用いる。例文
- 役員報酬が上がっても使い切れないと笑う彼に、父は「千石万石も米五合だ」と諭した。
- 投資で大金を得ても健康を損ねては意味がない。千石万石も米五合というものだ。
- 豪邸を何軒も持っていても、寝る場所は一つ。まさに千石万石も米五合だ。
- 必要以上に利益を追うより、社員の暮らしを守ろう。千石万石も米五合と考えれば欲張りすぎずに済む。
- 老後資金を心配しすぎる母に、祖母は「千石万石も米五合、ほどほどでいいんだよ」と言った。
類義語
- 起きて半畳寝て一畳
- 天下取っても二合半
- 千畳敷に寝ても畳一枚
- 寝て一畳起きて半畳
対義語
- 欲に限りなし
- 欲には底がない